医師の転職で増えつつある、地方への移住。
実際に移り住むわけですから、そのあとに、「やっぱり合わなかった」では、なかなか通用しません。
そのようなネガティブな理由で再び転職をし地方から今度は都市部へ移ってくるという選択は、医師のキャリアとして見た場合には決してプラスには働かないでしょう。

家族を説得し納得させる

医師自身は非常に強い信念を持ち地方行きを決断したとしても、家族がそれについてこられるかという非常に現実的な問題もあります。
この点は注意深く考えていく必要がありそうです。

まずは、家族を納得させなければいけません。
説得するという作業が伴うケースもあるでしょう。
共働きなのであれば相手の仕事のこともありますし、子供がいるのであれば学校など教育環境のことにも目を向けなければいけません。

それらを全て納得させることができるのか、それらを全て変化させてまで地方へ移住する価値があるのか、このあたりの答えは明確に出すか、あるいはその努力をすることが医師側には求められます。

事務作業・患者のケアに関する引き継ぎ

フリーランスなどではなくこれまで在籍した医療施設から転職する場合、引き継ぎの問題も出てきます。
転職においてこの引き継ぎは非常に重要で、自らが診療にあたっていた患者が多々いれば、ただの事務的な作業のみならず、こうした患者のケアに関する引き継ぎも行う必要が出てきます。

当然、時間がとてもかかるものですから、転職のタイミングにも大きな影響を与えることになるでしょう。
すぐに地方に移りたいと考えたからといっても、それを現実のものとするまでにはそれなりの時間も要するのです。

時間を要するとなると、転職を希望している医療施設でそのタイミングが訪れるまで待ってくれるのかという問題も出てきます。
やっと退職できるタイミングが訪れても、うまい具合に医師を探している医療施設があるかどうか、こうしたことも考えながら計画を立てていかなければいけません。

閉鎖的な部分に違和感や苦痛を感じる可能性

また、医療従事者はビジネスとして仕事をすることに対し抵抗感を持たれることがしばしばあります。
その感覚は、都市部よりも地方の方が大きいでしょう。
つまり、地方はしばしば閉鎖的であり、都市部から転職してきた人は、この閉鎖的な部分に違和感や苦痛を感じることも少なくないのです。

地方の患者からすれば新たな医師の受け入れには歓迎してくれるでしょう。
ただ、医療施設自体が閉鎖的な雰囲気があれば、医局とはまた異なった息苦しい環境で働かざるを得なくなります。

医師の転職エージェントには、こうした失敗を防ぐためにコンサルタントがいるわけですから、リスクやデメリットも洗い出した上で地方への移住、そして転職計画をコンサルタントと相談しながら練っていくことが求められそうです。